「木の文化」の継承に向けて(檜皮採取見学会)(平成28年1月22日)
平成28年1月22日(金曜日)、神社等の屋根に使われる檜皮(ひわだ)の採取について学ぶ見学会を山口県岩国市に所在する城山国有林で開催し、地元の岩国小学校6年生121名が参加しました。
檜皮はヒノキの樹皮を剥いだものですが、採取できるのは、樹齢80年以上が条件となります。
当所では平成13年12月に全国社寺等屋根工事技術保存会と協定を締結し、城山国有林の樹齢100年程度のヒノキ林44ヘクタールを檜皮採取林に設定しています。
平成13年から檜皮の採取が始まり、今年度も12月中旬~1月下旬にかけて檜皮採取の時期だったこともあり、当日は原皮師(もとかわし、檜皮を採取する技術者のこと)による実演となりました。
ぶり縄と呼ばれる特殊な縄で5m以上もすいすいとヒノキに登り、木製のへらでヒノキの皮をスルメぐらいの厚さで3m程の長さに剥がしていく様子に「おーすごい」と目を輝かせていました。
作業の体験もあり、ぶり縄で木登りに挑戦した男の子は1mの高さでしたが、3回目の挑戦で成功し「体力使い切った、でも楽しい」と満面の笑みでした。
「この檜皮は清水寺、出雲大社等に使われています」との説明に児童達は熱心に耳を傾けメモを取っていました。
伝統的な建造物とそれに係る匠の技を見ることが出来、材料の檜皮が自分達の住む近くの山で採取されているというのを知ってもらえて有意義な時間だったと思います。
(岩国森林官早田慎司)
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