森林セラピー山口健康登山~飯ヶ岳~(平成29年5月21日)
5月21日(日曜日)、山口市徳地の森林セラピー基地で活動する「森の案内人の会」主催のイベント『森林セラピー山口健康登山~飯ヶ岳~』が滑山国有林で行われました。
飯ヶ岳は山口市(旧徳地町)と周南市(旧鹿野町)との市境に位置しており、標高は937mで滑山国有林で最も高い山です。
森の案内人をリーダーとして3つのグループに分かれ、18名の参加者の皆さんを案内し、飯ヶ岳山頂を目指しました。
登山コースは標高差約300m、全長3.7km、登りは約2時間半、下りは約1時間半の予定で10:00に登山口を出発しました。
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登山口で滑山の歴史の説明をする森林官 | 『滑マツ』に触れる参加者の皆さん |
登り始めて10分ほどで、滑山国有林にわずかに残る銘木アカマツ『滑マツ』の巨木に到着し、『滑マツ』の特徴やこれまでの歴史などについて説明、参加者の皆さんはその大きさに驚きながら、代わる代わる巨木に触れ、雄大な『滑マツ』を堪能していました。
そこからしばらく、登山道沿いに『滑マツ』を眺めつつ、新緑の中、様々な植物に興味津々の参加者の皆さん。足下に『ギンリョウソウ』を見つけては「きのこみたい!」と大はしゃぎ。森の案内人の植物紹介にも力が入ります。
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登山道からのぞく『滑マツ』 | 足下には『ギンリョウソウ』 |
ゆっくり登ること約1時間、谷を渡り、大きな倒木を越え、本州最西端のブナの天然林に到着しました。この辺り一帯の森林には『滑マツ』やブナの他にもミズナラなど様々な樹木が生育し、森の土壌からゆっくりとしみ出す清涼な水が谷を流れています。参加者の皆さんにはこの豊かな森の恵みを、身をもって感じていただけたのではないでしょうか。
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本州最西端のブナ林と結実調査の説明 | 『ベニドウダン』のかわいらしい花 |
飯ヶ岳山頂に近づくと、『ベニドウダン』の赤くて小さな花が咲いていました。登山も終盤になり、疲れが見えていた参加者の皆さんも新緑に映える『ベニドウダン』の美しさに癒されている様子でした。当日は天候にも恵まれ、予定より少し早く、無事に参加者全員が飯ヶ岳山頂に到着することができました。
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山頂の景色を楽しみつつ昼食 | これから下山!はい、セラピース |
山頂では360度の景色を眺めながら昼食を楽しみ、森の案内人から命を守るトレッキンググッズの紹介を受けたあと、下山を始めました。途中、『滑マツ』保存のため国有林で取り組んでいるクローン苗等の説明を行い、無事に登山口に帰ってきました。
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クローン苗と刈出の説明 | 『三本杉』に寄り道 |
下山後、少し時間があったので、森の巨人たち100選に選ばれた『三本杉』を見学、大きな杉の存在感に登山の疲れもすっかり忘れ、皆さん見とれていて、喜びの声も聞こえました。
参加者の中には、時々飯ヶ岳トレッキングに参加されている方もおられ、「今回も大変良かった」「また参加したい」と感想をいただきました。
これからもこうしたイベントを通して森林の魅力や滑山国有林と『滑マツ』のことを知っていただければ幸いです。
お問合せ先
山口森林管理事務所担当者:業務グループ
代表:050-3160-6155