近畿大学3回生4名のインターンシップ受入を行いました
奈良森林管理事務所では、令和2年9月7日~9日の3日間、近畿中国森林管理局の協定相手方である近畿大学の学生(農学部環境管理学科3回生4名)をインターンシップとして受け入れました。
今回、学生の皆様に体験いただいた内容は、1.カシノナガキクイムシによる被害木の調査、2.レクリエーションの森を代表する国民ニーズへの対応、3.地域住民の安全安心のための治山事業の概要です。
初日は、奈良森林管理事務所の業務内容について所長から説明を受けた後、学生たちは2チームに分かれて、橿原市に所在する畝傍山国有林において被害木の調査を行いました。学生は所担当者から調査に関する説明を受けながら、胸高直径や樹高の計測、位置情報を確認する機器(モバイルマッパー)へのデータ入力など、熱心に作業を行っていました。また、被害木の状況(※フラス痕など)や業務内容について多数の質問をいただくなど興味の深さが伺えました。
当日は、9月とは思えない30度を超える猛暑日でありましたが、参加した学生からは「作業は大変だったが、木々を守る上で大切な仕事であり、とてもやりがいがあった」と語ってくれました。
2日目は、午前中、橿原市に所在する大和三山風景林に指定している畝傍山国有林において、レクリエーションの森における歩道などの巡視、午後から高取町に所在する高取山風景林での修景伐採要望箇所の現地調査と地元森林官による森林官業務の説明について体験してもらいました。
今回の体験において、学生からは特に高取山風景林における修景伐採対象木の選定にあたり、当風景林内に位置する高取城跡の石垣保護のため、奈良県や高取町など多数の関係者で現地検討することに驚き、1本の木を伐採するか否かの判断には、保存対象物の状況によって慎重に取扱う必要があることに感銘をうけた様子でした。
3日目は、治山工事施設の見学と、谷止工を施工することを想定した現地での測量、事務所に戻っての測量成果を基にした図面の作成(手書き)の体験を行い、災害復旧の大変さについて学んでいただきました。
なお、3日目の最終日には所内職員との意見交換を行い、学生からは、今回の体験を通じて「将来はICTを活用した林業の改革をしたい」、「働きやすい職場と感じられたので、是非職場に入庁したい」などの意見をいただき、また、終始真面目に各業務体験に取り組む積極的な姿が印象的で、実施して良かったと感じた瞬間でした。
奈良森林管理事務所では、今後もインターンシップの受入に対し積極的に取り組むこととしています。
※フラス痕とは・・・カシノナガクキイムシが孔道を掘ったときに発生する木くずや糞
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【カシノナガキクイムシの被害木調査】 | 【修景伐採木の調査】 |
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【治山工事予定箇所の測量】 |
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