令和6年度「斑鳩の里法隆寺古事の森」普及啓発イベント(師走の世界遺産法隆寺を訪ねて)を開催しました
令和6年12月11日
奈良森林管理事務所
12月5日(木曜日)、令和6年度「斑鳩の里法隆寺古事の森」普及啓発イベントを開催しました。
「斑鳩の里法隆寺古事の森」は、歴史的木造建築物の修復・再建に必要な大木を200~400年かけて育成するというこれまでにない超長期にわたる取組であり、その趣旨に賛同した法隆寺や地元企業、NPO法人などの団体が平成17年9月に斑鳩の里法隆寺古事の森育成協議会を設立し、平成18年2月に世界遺産である「法隆寺」のある斑鳩町に所在する野山国有林内にヒノキを植林しました。
奈良森林管理事務所では、育成協議会と連携し、この取り組みを地域の皆様に知っていただくことを目的に、これまで様々な普及啓発イベントを実施しています。
今年度は、「師走の世界遺産法隆寺を訪ねて」と題して、法隆寺でイベントを開催し、一般応募者及び協議会関係者等32名が参加しました。
当日は、協議会会長の古谷法隆寺管長の挨拶に始まり、中井奈良森林管理事務所長から「斑鳩の里法隆寺古事の森」を設定した趣旨や意義について説明がありました。
その後、育成協議会の構成団体である株式会社鵤工舎の小川三夫総棟梁から「歴史的建造物と宮大工の伝統技術」というテーマで講演をいただきました。講演では、「古代の職人たちは、多くの血と汗、知恵をだして物づくりをした。その知恵を言葉で伝えたものが知識であり、古代建築は知恵の塊。」などの話や宮大工が使う道具の一つである「槍鉋(やりがんな)」による木の表面仕上げの実演があり、見事な職人技に参加者一同から感嘆の声が上がりました。
講演終了後には、小川棟梁の案内で法隆寺の西院伽藍を拝観しました。ここでは、古代の建築物を美しく見せる工夫や技術など、宮大工ならではの解説があり、講演の内容をより深く理解することができ、参加者の皆様も満足の表情で帰路につかれました。
当所では、今後も引き続き、育成協議会と連携・協力しながら、古事の森の育成や普及啓発活動を実施して参ります。
参加者の皆様お疲れ様でした。
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