第13回「春日奥山古事の森」普及啓発イベント(古代建築の伝統技能の継承)を開催しました
11月28日(木曜日)、第13回「春日奥山古事の森」普及啓発イベントを開催しました。
「春日奥山古事の森」は、歴史的木造建築物の修復・再建に必要な大木を200~400年かけて育成するというこれまでにない超長期にわたる取組であり、その趣旨に賛同した春日大社、興福寺、東大寺や企業、NPO法人などの団体が平成15年12月に春日奥山古事の森育成協議会を設立し、平成16年3月に世界遺産である「春日山原始林」に隣接する地獄谷国有林内にスギ、ヒノキ、ケヤキを植林しました。
奈良森林管理事務所では、育成協議会と連携し、この取り組みを地域の皆様に知っていただくことを目的に、これまで様々な普及啓発イベントを実施しています。
今回は、「古代建築の伝統技能の継承」と題して、奈良市内の平城宮跡歴史公園内でイベントを開催し、一般応募者及び協議会関係者等35名が参加しました。
当日は、協議会会長の春日大社 禰宜 今井会長の挨拶に始まり、中井奈良森林管理事務所長から「春日奥山古事の森」を設定した趣旨や意義について説明がありました。
その後、平城宮跡歴史公園内にある「平城宮いざない館」、「復原事業情報館」及び「東楼復原整備工事現場」を見学しました。
各施設の見学では、NPO法人平城宮跡サポートネットワークのガイドスタッフの案内で、平城宮や平城京の姿が出土品や資料で分かりやすく紹介されたり、「第一次大極殿院建造物復原整備工事」について説明を受けました。また、「東楼復原整備工事」の現場見学では、国土交通省京都営繕事務所の担当官や工事を施工している株式会社竹中工務店の担当者から、木材の加工や瓦、左官、塗装など復原工事を支える伝統技術について説明を受けました。
参加者からは、「復原工事の現場を見学することにより木材の供給など、古事の森の取組を理解することができた。」、「歴史的建造物の修復等には、木材の供給だけではなく様々な技術の継承が必要であることが分かった。」などの声がありました。
当所では、今後とも育成協議会と連携・協力しながら、古事の森の育成や普及啓発活動を実施して参ります。
参加者の皆様お疲れ様でした。
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