檜皮(ひわだ)採取実演見学会が開催されました
平成29年11月4日、高台寺山国有林内のヒノキ林で檜皮採取実演会が開催されました。
檜皮とは、ヒノキの樹皮のことで、重要文化財等の神社仏閣の檜皮葺屋根の材料として使用されます。80~300年生のヒノキの立木が適齢で、10年間隔で繰り返し採取することができます。
全国社寺等屋根工事技術保存会に所属する原皮師(もとかわし)による実演では、縄1本で10m近くヒノキの立木に登り、ヘラを使って器用に樹皮をはぎ取る技術に驚きの声があがっていました。
当日は、清水寺貫主の森清範師による講演会「清水寺の梵鐘」や、清水寺仁王門周辺の特設会場での実演・体験コーナーも実施され、子どもたちだけでなく、多くの外国人観光客も興味深げに見学していました。
また、現在清水寺本堂の葺き替え工事が行われていますが(平成32年3月までの予定)、京都伝統文化の森推進協議会が、この古い檜皮をチップ化し清水山周辺のトレイルに敷き均しを実施する予定です。
当所では、今後も檜皮の供給とともに、原皮師の養成の場等としての国有林の活用により、伝統文化の継承に貢献していきます。
実演のようす
葺き替え工事中の清水寺本堂
国有林内に搬入された古い檜皮
前回の葺き替えは昭和39~42年
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