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近畿中国森林管理局

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    保護林の紹介

      「保護林」とは、原生的な森林生態系を有する森林や、希少な野生生物が生育・生息する森林などを保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、遺伝資源の保護、森林施業・管理技術の発展、学術の研究等に資することを目的としている国有林野のことです。原則として、人の手を加えず自然のままに維持管理する施策を実施しています。

     令和6年4月1日現在、近畿中国森林管理局管内(石川県、福井県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、兵庫県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県)において、81箇所21,479haの森林を保護林に設定しており、原生的な天然林や希少な野生生物の生育・生息環境の保全などに取り組んでいます。

    保護林位置図
    保護林位置図(PDF : 271KB)  


    保護林制度

     保護林制度は、大正4年(1915年)に国有林独自の制度として創設され、今日に至るまで100年以上の歴史があります。保護林は、法律に基づく制度ではなく、国有林における内部規定の一つですが、国立公園法(昭和6年制定、現在は自然公園法)や史蹟名勝天然記念物保存法(大正8年制定、現在は文化財保護法)といった我が国のあらゆる自然保護制度に先駆けて制定された制度なのです。

       当局管内では、大正5年8月に設定された山口県山口市にある滑山保護林と広島県広島市にある恵下谷山保護林の二つが現存する保護林のなかで最も古く、現在まで大切に保護・管理を行っています。
    他にも、世界文化遺産の緩衝地帯(バッファゾーン)である高野山保護林も大正時代に設定された保護林の一つです。

     
       林野庁HP https://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/sizen_kankyo/hogorin.html

    保護林の種類

     保護林は、およそ100年の歴史の中で再編や拡充がなされてきましたが、現在はその設定目的や規模等に応じて、「森林生態系保護地域」「生物群集保護林」「希少個体群保護林」の3区分に分類されています。
     
     保護林一覧表(PDF : 72KB)


    区分 設定目的
    森林生態系保護地域
    3箇所
    11,630ha
      
     我が国の気候帯又は森林帯を代表する原生的な天然林を保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、遺伝資源の保護、森林施業・管理技術の発展、学術の研究等に資する。
     
          滝 白山
                                                【白山森林生態系保護地域】
                                                        (石川県白山市)
       日本海側の多雪気候帯を代表するブナ、ダケカンバ、チシマザサ等が主体の原生的な天然林等を保護するために設定。また、この一帯は白山国立公園や白山ユネスコエコパークにも指定。
    生物群集保護林
    8箇所
    5,493ha
      
     地域固有の生物群集を有する森林を保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、遺伝資源の保護、森林施業・管理技術の発展、学術の研究等に資する。

         三国山遠景 三国山
                                                  【三国山生物群集保護林】
                                                  (鳥取県三朝町・鳥取市)
       ブナ・ミズナラ等の原生的な天然林を保護するために設定。また、この一帯は三朝東郷湖県立自然公園にも指定。
    希少個体群保護林
    70箇所
    4,356ha
      
     希少な野生生物の生育・生息に必要な森林を保護・管理することにより、当該野生生物個体群の持続性を向上させ、野生生物の保護、遺伝資源の保護、学術の研究等に資する。

         右谷山遠景 右谷山
                                              【右谷山ブナ希少個体群保護林】
                                                       (山口県岩国市)
       この地域では希少なブナ個体群を保護するために設定。また、この一帯は西中国山地国定公園にも指定。

    近畿中国森林管理局の保護林広報物

    近畿中国森林管理局では、 保護林・緑の回廊マップや保護林ミニガイドなど、管内の保護林に関する広報誌を作成しております。

    保護林・緑の回廊マップ

    保護林緑の回廊マップ
    保護林・緑の回廊マップ(A1サイズ推奨 PDF:5,137KB)


    保護林ミニガイド

    保護林ミニガイド表紙 【全体版】保護林ミニガイド(PDF : 7,522KB)
    【分割版:表紙】保護林ミニガイド(PDF : 849KB)
    【分割版:地図】保護林ミニガイド(PDF : 1,133KB)
    【分割版:p5-p8】保護林ミニガイド(PDF : 13,223KB)
    【分割版:p9-p12】保護林ミニガイド(PDF : 10,017KB)
    【分割版:p13-p16】保護林ミニガイド(PDF : 16,219KB)
    【分割版:p17-裏表紙】保護林ミニガイド(PDF : 5,853KB)

    保護林での取り組み

       保護林に関するデータを収集するため、5年または10年間隔でモニタリング調査を実施しています。調査結果については、学識経験者等からなる保護林管理委員会において評価を行い、今後の保全・管理に必要となる措置などの検討を行います。
       近年はニホンジカの増加に伴って森林の下層植生が減少する事例が見られることから、シカ被害防止柵を設置するなどの取組を行っています。

    自動撮影(ニホンジカ) 防護柵
    自動撮影による動物調査(ニホンジカ)  シカ防護柵

    保護林に入林したい方

     登山道や遊歩道が整備されている保護林にレクリエーション目的で入林する場合、入林届の提出は不要です。(登山届は別途必要となる場合があるので、各自で警察署等にご確認ください。)

     入林の際は原則自己責任となりますので、天候や現地の情報を確認し、万全の体調を整え、十分な装備で入林してください。また、入林にあたり、山でのマナーはしっかり守りましょう。

    入林手続きの詳細はこちらから

    山でのマナー
    ・悪天候時には滑落、落石、倒木、崩壊等の危険が高まるため、入林は控えましょう。
    ・火気の取り扱いには十分に注意し、ゴミはポイ捨てせず必ず持ち帰りましょう。
    ・許可なく動植物の捕獲や採取はしないようにしましょう。
    ・動植物の保護と安全な利用のため、歩道等を外れないようにしましょう。

    モニタリング調査

    平成29年度調査結果

    平成30年度調査結果

    令和元年度調査結果

    令和2年度調査結果

    令和3年度調査結果

    令和4年度調査結果

    お問合せ先

    計画保全部計画課

    担当者:森林施業調整官
    代表:050-3160-6700(内線3557)
    ダイヤルイン:050-3160-5696

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