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近畿中国森林管理局

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    国有林材を運んだ波賀森林鉄道の廃線跡などが産業遺産学会の推薦産業遺産に認定されました

    令和6年8月5日
    兵庫森林管理署


       この度、林野庁近畿中国森林管理局兵庫森林管理署管内に確認されている「波賀森林鉄道」の廃線跡などの遺構群が、令和6年6月8日の産業遺産学会の総会において「推薦産業遺産」に認定されました。
       波賀森林鉄道(本線、支線、分線を含めた総建設延長は約45km)は”大阪営林局(近畿中国森林管理局の旧称)のドル箱”と称された宍粟市波賀町内の音水国有林などから生産された木材を運搬するため、大正5(1919)年から開設された森林鉄道です。
       当時は、国有林内から優良な木材を供給するほか、地域住民の生活や地域経済の発展のため活躍していましたが、トラックへ運搬手段の転換が進み、その役割を終え、昭和43(1968)年、約半世紀に及ぶ歴史に幕が下ろされました。
       「推薦産業遺産」の認定にあたっては、宍粟市の地元住民で作る「波賀元気づくりネットワーク協議会」が平成28(2016)年から地域のにぎわいづくりに活用するため、音水国有林内に残る橋梁や隧道(トンネル)といった遺構の保全調査などに地道に取り組み、橋梁や隧道及び作業員の宿舎跡などが良好に残存している点や地域の活性化のための活用が進められている点が高く評価されたものです。
       産業遺産学会の「推薦産業遺産」は、これまでに全国で132件が認定されており、兵庫県内では今回の「波賀森林鉄道」が3例目となります。
       兵庫森林管理署も、本遺構の推薦産業遺産登録に合わせて、適正な管理のため、遺構の状況確認への立会や国有林野を地元の宍粟市へ貸付するなどにより、地域と連携しながら地域活性化のために寄与・貢献することとしています。

    「推薦産業遺産」は、保存を必要とする重要な産業遺産(産業技術の歴史を実証する遺跡・遺構・遺物の総称)のうち、国や地方自治体の文化財指定を受けていないものについて、産業遺産学会が選定・推薦を行って発表するものです。

    保全調査(橋梁) コンクリート橋梁
    写真1:保全調査(橋梁) 写真2:コンクリート橋梁
    作業員の宿舎跡 残されたレールと鉄道の輪軸
    写真3:作業員の宿舎跡 写真4:残されたレールとトロッコの輪軸






    お問合せ先

    兵庫森林管理署
    担当者:地域業務対策官
    TEL:050-3160-6170(代表)