下北森林管理署のみどころ
大畑ヒバ施業実験林乙女橋とずい道
下北森林管理署管内 |
青森県むつ市大畑町の西部に位置する薬研地区は、青森ヒバやスギなどの針葉樹やブナ、ミズナラ、カエデなど多様な広葉樹に囲まれた自然豊かな地域で、周辺は「下北半島国定公園」に指定されており、その中には「恐山・薬研自然観察教育林」等も設定されています。
この薬研地区を流れる大畑川は、「薬研渓流」や「薬研渓谷」とも呼ばれ、新緑と紅葉の渓谷美は十和田湖にも匹敵すると云われており、その季節ごとに多くの観光客が訪れ、渓流沿いの自然散策を楽しんでいます。
新緑の薬研大滝 | 周辺案内図 |
薬研渓流沿いには遊歩道が設置されており、上流に向かっていくと、途中に昭和56年に竣工された吊り橋(乙女橋)があります。長さは約50mあり、床板には青森ヒバの板を使用していましたが、経年劣化により一部腐食が進んでいたため、昨年度に再度全面、青森ヒバ材で張り替え工事を行いました。その姿はまさに「乙女の復活」という印象で、青森ヒバの肌色の吊り橋は一見に値します。
更にこの乙女橋を渡りきると正面には、昭和6年に設定された現代のSDGsの先取りともいえる大畑ヒバ施業実験林(面積約221ha)があります。ここは青森ヒバ天然林施業の確立に向けた実験林となっており、90年間に渡って森林の成長した量だけを伐採し、持続可能な森林施業を体現している途中経過を見ることができます。
乙女橋 | ずい道からの新緑風景 |
乙女橋を渡って、右に曲がり200m程行くとツルハシ、ハンマーなどを使い、すべて人の手により自然石を削り掘った「ずい道」があります。中は真暗で、進むには少々勇気がいることや、コウモリが頭上を飛び交うなどアトラクション的な部分もありますが、硬い岩石を人力で貫通させた先人の根気と努力が伺えます。
また、橋から左に曲がると、今では珍しい森林鉄道跡や全国各地から集められたヒバ産地別見本林をみることができます。
森林鉄道跡とヒバ産地別見本林 |
このほか近くには、元祖カッパの湯や夫婦カッパの湯の露天風呂があり、観光客や地元に人たちに大人気です。この周辺は、春の新緑から秋の紅葉までの期間、見応えのある所です。ゆっくり歩きながら森林浴を楽しんでみてはいかがでしょうか。
元祖かっぱの湯 | 大畑施業実験林近くにあるレストハウス |
お問合せ先
林野庁 東北森林管理局 下北森林管理署
〒035-0041青森県むつ市金曲1丁目4-6
TEL 0175-22-1131
FAX 0175-22-1134