R7 洋上アルプス

2025年04月02日(水曜日)
令和7年度 グリーン・サポート・スタッフ(GSS) 活動開始
森林生態系保護地域の貴重な価値ある自然を将来にわたって維持していくため、GSSによる森林パトロールを週2日、2名体制で実施します。
大株歩道など島内で管理されている登山道において、植生や著名木等の状況把握、登山者へのマナー指導、危険箇所の表示、簡単な歩道修理などを行いますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
植物の状況把握(アセビ)(左)、危険箇所の表示(落石)(中)、簡易な歩道修理(右)
登山者の皆様へ
屋久島の貴重な植物を守るため、
- 樹皮を剥ぐ、採取するといった植物を傷つける行為はやめましょう。
- 歩道から外れないよう注意しましょう。
- ごみは必ず持ち帰りましょう。
- トイレは決まった場所でしましょう。携帯トイレの利用をお願いします。
2025年04月01日(火曜日)
4月1日付け人の動き
- 4月1日付け人の動き
【当保全センターへの転入】 所長 下村 治雄(宮崎森林管理署次長)
自然再生指導官 奥村 克(屋久島森林生態系保全センター所長)
【他署等へ転出】 宮崎森林管理署 川畑 一歩(屋久島森林生態系保全センター主事)
- 着任のあいさつ

所長 下村 治雄
4月1日付けで屋久島森林生態系保全センターに赴任しました下村 治雄です。
屋久島での勤務は3回目となり、前回の勤務から25年ぶりに帰ってまいりました。
赴任直前の3月27日には、エンジン機器の故障で昨年10月から運休していたフェリー屋久島2も運航再開し、赴任当日は快晴に恵まれるなど、ひょっとして屋久島に歓迎されているのかも...と勝手に喜んでいましたが、フェリーが島に近づくにつれ、甲板から見える洋上アルプスが眼の前に迫ってきた時は、しぜんと畏敬の念が湧いてきて気が引き締まる思いがしました。
久しぶりに訪れた屋久島では、インバウンド観光客の多さに驚き、世界自然遺産としての海外での評価が高まっていることを実感しました。
世界遺産の登録理由のひとつに、この小さな島で亜熱帯から冷温帯性の植物を連続的に見ることができる点があります。しかし、これを脅かすヤクシカによる下層植物の食害や外来種の侵入・定着、気候変動や登山利用者の増加による影響など直ぐに解決できない課題も多く、当保全センターとしても引き続き関係機関と連携して対策に取り組むこととしています。今年度は特に、「森林生態系の適切な保護・保全(気象モニタリング及び湿原保全対策)」、「森林環境教育等の場の整備(弥生杉倒伏後の整備)」を二つの柱として取り組むこととしています。
さて、屋久島の世界自然遺産は登録から今年で32年目を迎えました。このことは、屋久島町をはじとした関係者の皆様のご尽力によるものであり、心より敬意を表するとともに、この貴重な屋久島の自然を次の世代に引き継いでいくために、当保全センターがなすべき役割をしっかりと果たしていきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。
最後になりますが、島内には白谷雲水峡やヤクスギランドなど、気軽に屋久島の自然を体感できる施設が複数あります。まだ屋久島に足を踏み入れたことがない方は、是非一度おいでください。苔むした悠久の森が皆様を歓迎してくれるはずです。
2025年04月
令和7年度の業務計画
●森林生態系保護
- 職員とグリーン・サポート・スタッフ(GSS)による森林生態系保護地域の森林パトロール
- 屋久島世界遺産地域科学委員会等への参画
- 森林生態系モニタリング(東部地域の植生垂直分布、湿原等)
- 気象モニタリング(雨量、気温等)
- ヤクシカ被害対策(植生保護柵管理、有害鳥獣捕獲等)
●普及教育及び森林空間総合利用等
- 森林環境教育、「屋久島森の塾」等の実施
- 屋久島レクリエーションの森保護管理協議会等への助言・指導
●その他
- 関係機関等との連携・協力
- 学術調査研究等に係る入林手続き
- 「洋上アルプス」として当保全センターの取組等をホームページで広報
- 「年報」の発行
森林パトロール(左)、植生保護柵管理(中)、森林環境教育(右)
お問合せ先
屋久島森林生態系保全センター
ダイヤルイン:0997-42-0331