お知らせ(令和6年度)
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令和6(2024)年9月12日
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モーリシャス国からの視察を受け入れ(JICA)
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当センターは、独立行政法人国際協力機構(JICA)からの委託により、「モーリシャス国統合的沿岸域生態系管理システム構築プロジェクト」の一環として、モーリシャスの行政官など7名に対し、センターにおけるマングローブを含む森林生態系の保全に向けた取組について講義を行いました。
本プロジェクトは、2020年7月にモーリシャス国の南東沖で発生した貨物船による座礁事故や、その他気候変動や沿岸開発等により劣化したサンゴ・海藻・マングローブ等の沿岸生態系の保全・回復、持続可能な利用の促進を目的としており、「日本の森林や森林管理」、「西表島の森林と森林利用」、「西表島のマングローブ」、「西表森林生態系保全センターの業務」の4つのコンテンツについて説明した後、質問を受けました。
受講生からは、「マングローブの台風被害や立ち枯れ被害について、被害箇所に植栽などの回復措置は行っているのか」、「民有林はどこが管理しているのか」、「マングローブ林の取扱いについての法的根拠はあるのか」などの質問があるとともに、西表島の森林生態系の豊かさや、マングローブのすばらしさに驚嘆していました。
今回のJICAは西表島現地の案内等はなく講義のみでしたが、このプロジェクトを通じて学ばれたことを、モーリシャス国で現存する問題の解決に向けて取り組まれることを期待します。
講義の様子
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令和6(2024)年9月6日
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令和6年度ヒナイ川の利用状況調査(令和6年9月分)報告
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9月6日(金曜日)にヒナイ川の利用状況調査を実施しました。
当日の天気は晴れ。気温は約31℃でした。まだまだ暑さが厳しい西表島です。
暑さのためか、調査地点近辺でよく見られるトントンミー(ミナミトビハゼ)の姿が普段よりも少ないように感じられました。
この日は満潮の時間と重なり、川の水位が高く気温も高かったため、カヌー係留地点ではガイドの指示のもと水に浸かって体を冷やす観光客の姿が見られました。
調査の結果は、ヒナイ川はカヌーツアー11組の53名(ガイド含む)でした。
夏休みが終了したこともあり、子供連れの観光客は見られませんでした。
なお昨年度と比較してツアー数・観光客数ともに減となりました。
日付
令和6(2024)年9月6日
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令和6年度 第34回石西礁湖自然再生協議会に出席
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9月6日(金曜日)に第34回石西礁湖自然再生協議会が、八重山合同庁舎大会議室を主会場にオンラインを併用し開催され、当センター職員1名が出席しました。
当日の協議会では、新規参加委員の承認手続き及び新役員の選出が行われたあと、昨年度改訂された「石西礁湖自然再生全体構想行動計画2024-2028」や各部会及びワーキンググループからの活動報告等が行われ、関係機関が連携して取り組むことなどが確認されました。
話題提供として今期で退任された土屋前会長から「パラオと沖縄の交流の歴史」について、環境省から「石西礁湖サンゴ群衆モニタリング調査結果速報」の報告があり、地元ダイビング関係者からは、白化が見られるサンゴの現状などが報告されました。
第34回 石西礁湖自然再生協議会
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令和6(2024)年9月3日
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「自分を守る」のは、自分自身
~九州森林管理局 島田総務企画部長によるコンプライアンスキャラバン~
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9月3日(火曜日)九州森林管理局の島田総務企画部長が来所され、発注事務に係る不正行為の防止について、コンプライアンス(法令遵守)指導が行われました。
このコンプライアンスキャラバンは、九州森林管理局の幹部自らが毎年各署等を巡回し指導が実施されております。
島田部長は、入札・契約の適正化の基本となるべき5つの事項や過去の事例、また、「秘密情報の漏洩、金品の受領、収賄、官製談合等」は必ず見つかるなど、不正に関する情報はささいなことから調査・捜査が始まるとのことなどを自身の体験を交えながら、判りやすく説明をしていただきました。
今回のコンプライアンスキャラバンを受けて、公務員倫理、発注者綱紀保持などコンプライアンスを守るのは、「国民のため」、「組織のため」だけでなく、「自分を守る」ためのものであり、「自分を守る」のは、最後は自分であるということを職員一同、改めて認識させられました。
“コンプライアンスを守るのは自分を守るため”
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令和6(2024)年8月28日
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令和6年度ヒナイ川の利用状況調査(令和6年8月分)報告
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8月28日(水曜日)ヒナイ川の利用状況調査を実施しました。
天候は晴れ、気温は33度でした。
この日はキャリア実習2日目ということで、職員4名とキャリア実習生1名で調査を行いました。
調査地点に到着後、実習生に調査の概要を説明し、職員がガイドに聞き取り調査を行う場面を横で見てもらうことにしました。その後、職員が数組の聞き取りを終えたところで実際に聞き取り調査を行ってもらいました。最初は慣れない様子でしたが、2組目以降は慣れた様子で聞き取りを行っていました。
数組の聞き取りを行ってもらったところで職員と交代し、実習生にはツアーの目的地であるピナイサーラの滝壺と滝上の景色を見てもらうことにしました。
滝壺と滝上、両方に行くのはかなりハードで、滝上から戻ってきたころには疲れ切っていましたが、いい思い出になったと感想を聞くことができました。
さて、調査の結果は、カヌーツアー23組の141名(ガイド含む)でほとんどが県外からの観光客でした。
なお、8月期の利用者数は、前年度の同月と比較してツアー数は同数、利用者数は微減となりました。
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令和6(2024)年8月23日
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令和6年度西田川の利用状況調査(令和6年8月分)報告
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8月23日(金曜日)今年度3回目の西田川の利用状況調査を実施しました。
天候は晴れ。気温は約32度でした。
久々の調査ということもあり、サンガラの滝までの道中は普段よりもきつく感じられました。
滝周辺は先週の雨で水かさが増しており、水遊びには最高のコンディションで、ツアー3組がほぼ同時刻に訪れていたため、普段よりも賑やかでした。
調査の結果は、ツアー3組の14名(ガイド含む)で、3組のうち2組が県外、1組は海外からの観光客で3組とも子供連れでした。また、3組のうち1組はカヌーではなくSUPボードで訪れていました。
なお、前年度の同月と比較してツアー数・利用者数ともに減となりました。
日付
令和6(2024)年8月21日
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事業進捗状況及び令和6年度の主な事業について協議
~奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産地域連絡会議
令和6年度第1回西表島部会開催~
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8月21日(水曜日)に、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産地域連絡会議 令和6年度 第1回西表島部会」が竹富町上原の中野わいわいホールを主会場にオンラインを併用し開催され、当センター、沖縄森林管理署、環境省、沖縄県、竹富町などの行政機関、地元住民代表、西表島エコツーリズム協会や観光関係団体ら47名が参加し開催されました。
当日の会議では、まず、環境省より5年ごとに見直される「包括的管理計画」の改定の方針について報告があり、西表島行動計画の事業の進捗状況では、事業数が多いことから実施主体となっている各機関より特徴的な取組などについて説明があり、沖縄署神山署長より、ノヤギ対策について署・センターにおいて自動撮影カメラの設置を行っていくことや、竹富町が特定観光資源を指定し、ここに入林する場合は、竹富町に立入承認申請をすることから、署においても竹富町の取り組み方法を整理をしていくとの報告がありました。
当センターにおいても、ノヤギ対策への貢献や、令和7年3月より運用開始となる特定自然観光資源制度による立ち入り制限の取組に伴い、センターが実施している入込調査の今後の進め方を検討することとしています。
様々な要望が出された西表島部会
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令和6(2024)年8月21日
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イリオモテヤマネコをロードキルから守る(2回目)
~県道沿いの草刈りに参加~
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イリオモテヤマネコロードキル対策として環境省西表自然保護官事務所主催の県道沿い刈払いを令和6年8月21日(水曜日)に実施し、西表自然保護官事務所3名、ボランティア4名、沖縄森林管理署1名及び当センター2名の計10名が参加しました。
6月27日に行われた草刈りでは午前9時開始でしたが、近年の厳しい暑さを警戒し、前回より1時間早めた午前8時より作業開始となりました。
今回の作業は、西表島の西ゲーダ駐車場から大原方面を目がけての草刈りとなり、当センターから電動刈払機を持参し参加しました。当日は快晴で作業開始直後は涼しかったものの、日が昇るにつれ暑さが増し、滝のような汗をかきながらこまめに休憩を取り、無事約2時間の作業を終えることができました。
草刈り作業終了後の打ち合わせでは、環境省職員から前回のイリオモテヤマネコの交通事故から600日無事故が経過したことと、来月も実施する旨の報告があり、当センターも熱中症対策などを考慮しながら次回以降も積極的に参加していきたいと考えています。
作業前 |
作業後 |
こまめに休憩
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令和6(2024)年8月6日
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ノヤギ対策カメラを大富歩道に設置
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ヤギは本来沖縄県には分布していない動物で、家畜として15世紀頃に持ち込まれたとされています。これらのヤギが逸脱や放逐等により野生化したものがノヤギと呼ばれ、希少種を含む多様な植物の食害や踏圧などにより植生を衰退させる外来種として、沖縄県の外来種リストの中でも優先順位の高い「重点対策種」として記載されています。
現在、沖縄県、環境省、竹富町、林野庁の4機関においてノヤギ対策連絡会議が設置されており、目撃・被害状況の把握や駆除が行われています。各機関において自動撮影カメラを設置し、生息が確認された箇所において、情報を共有し対策を検討することとしています。令和5年度は目撃情報等をもとに地元猟友会と連携し25頭の捕獲が対策会議で報告されており、ノヤギ撲滅に向け着実に進歩している状況です。
当センターにおいても、ノヤギの生息状況把握に向け自動撮影カメラを大富歩道に2台設置しました。設置箇所の検討にあたっては、沖縄森林管理署と調整し、有識者の先生に助言をいただきました。令和5年度に多数の捕獲が行われ、ノヤギの警戒心が強まり直近での目撃情報が少なくなってきていますが、ノヤギの生息域を確認することで効率的な駆除が実施されることから、ノヤギ駆除に向け各機関と連携しながら、西表島の希少な植物への衰退が抑えられるよう取り組んでいきたいと思います。
設置する職員 |
設置完了 |
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令和6(2024)年8月6日
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希少種持ち出し防止パンフレット配布に参加(夏季)
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八重山諸島は多くの自然に恵まれており、中でも西表島は、貴重な動植物や固有種、絶滅の危機に直面している希少種が多数生息していますが、希少な動植物には様々な規制が設けられていることを知らないため、触れてしまう事や、持ち帰ってしまう事、中には傷つけてしまった等の事例が少なからず存在しています。そのような事例を防止し、希少種の保護と理解を深めることを目的に、令和6年8月6日(火曜日)西表島大原港と上原港の2箇所で希少種の存在と規制を周知するパンフレットを船で来られた観光客に配布しました。
当日は大原港にてセンター職員2名が参加し、環境省3名、大原森林事務所1名の計6名で配布を行いました。
パンフレットの中身としては、規制が設けられている希少種の名前や特徴を示した資料と、子育て中のイリオモテヤマネコが道路に出没する区間やレンタカーの走行速度を注意喚起する資料を大原港に来島した4艇の乗客の方々に配布し、夏休中ということもあってか、大原港のみで200部以上配布することができました。
秋季には昆虫採集を対象としたチラシを配布する計画となっており、西表島の希少な動植物を守るためにも、環境省、竹富町と協力し、生態系の保全に取り組んでいきたいと思います。
念入りに打ち合わせ |
配布状況 |
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令和6(2024)年7月30日
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外来種対策ギンネム駆除の防草シートを設置!
R5年度実施、経過観察【392日目】
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外来植物であるギンネム駆除箇所の経過観察を7月30日(火曜日)に実施しました。
これまで設置した218本(R5設置130箇所、R6設置88本)を確認した結果、R5設置個所で新たな萌芽が1箇所確認され、萌芽発生率は15%となりました。
令和5年7月5日付けトピックスでお知らせした、ギンネムの伐根を防草シートで覆って枯死させる方法については設置から約1年が経過し、約8割で萌芽発生を抑え込むことができました。今回使用した防草シートは農業や家庭菜園などで使われている市販のものですが、身近なものでも利用方法を工夫すれば、繫殖力が旺盛なギンネムでも萌芽発生を抑え込むことを検証できました。今後は、これまで実施してきた経過観察は一旦終了し、稚樹の引き抜きや小高木の駆除へ移行したいと考えています。
防草シートを設置した周辺には、実生で発芽した小さな稚樹から、鉛筆の太さくらいに生長したギンネムがまだまだ見られます。これからは、大富歩道沿線にまだ処理できていない成木を伐採除去するとともに、マットを設置した周辺に発生しているギンネムを駆除し、大富歩道沿線からギンネムを絶滅できるよう、当センター職員一同取り組んでいきたいと考えています。
50日余りで約1.5m生長したギンネム |
防草シートの継ぎ目から発生 |
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令和6(2024)年7月29日
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船浦ニッパヤシ希少個体群保護林調査
~琉球大学渡辺准教授と打合せを実施~
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7月29日(月曜日)、琉球大学熱帯生物圏研究センター西表研究施設において、渡辺信准教授と当センター職員4名で当センターが実施した船浦ニッパヤシ希少個体群保護林モニタリング調査(6月期)結果を踏まえた打合せを実施しました。
当センターから令和5年6月期の調査結果をもとに、葉の状態(健全、一部枯れ、枯れ)や新幼葉数等の発生状況などを提示し、ニッパヤシの状態などについて確認を行いました。渡辺准教授からはドローンで撮影したニッパヤシの状態調査として、葉の色具合や除伐後の周辺木と樹間の状態などについて説明があり、葉の寿命や海水面の上昇調査の必要性などについて、ご教示いただくことができました。
当日は、琉球大学の学生達の実習日と重なり、現地へ出発する前での打合せとなりましたが、渡辺准教授、生徒の皆様、貴重な時間を提供していただき、誠にありがとうございました。
研修施設前で待機している生徒達
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令和6(2024)年7月22日
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教員向け自然環境教育(森の塾)を実施
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7月22日(月曜日)、教員向け自然環境教育(森の塾)を実施しました。
教員向け自然環境教育(森の塾)は、西表島の自然について知っていただくことを目的に令和3年度から実施の計画をしていましたが、学校側との日程調整が難しく、今年度ようやく実施することができました。
今回は今年度赴任された船浦中学校の先生2名に加え、夏休みで沖縄本島から訪れていた先生のご親族(小学6年生)1名、計3名に参加いただきました。先生方はともに沖縄本島のご出身で、西表島での勤務は初めてとのことでした。
仲間川船着場で先生方と合流し、森の巨人たち百選に選定されている仲間川サキシマスオウノキを目指し船で仲間川上流へと向かいました。船の上では仲間川で見られるオヒルギ、ヤエヤマヒルギ、マヤプシキをはじめとした各種マングローブについて説明を行いましたが、さすがに先生方は覚えるのが早く、サキシマスオウノキに到着するころには各種マングローブの判別ができるようになっていました。
サキシマスオウノキに到着後は当センターが行っているモニタリング調査や周囲の植物の説明等を行いました。先生方は興味津々といった様子で、落ちている実を手に取って眺めたり、サキシマスオウノキを背に写真を撮ったりしていました。
サキシマスオウノキを観察した後はさらに上流へ進み、ヒメモダマやツルアダン等、普段は中々見られない植物を観察しました。川を遡るにつれ樹木の種類も増え、両岸から川へせり出すように伸びた枝には蔓が複雑に絡んでおり、マングローブ林とは違った雰囲気を醸し出し、その景色を見た先生方からは「アマゾンのジャングルのようだ」との声が聞かれました。
その後、下流側へ移動し、大富船着場から大富展望台へ向かいましたが、この日は気温が35℃にもなる猛暑日で、展望台までずっと登り坂を進むこともあり、展望台に到着するころには皆疲れ切った表情となっていました。
熱中症防止のため展望台で長めの休憩をとり、その後、当センターが大富歩道で実施しているギンネム駆除について、目的や駆除方法などについて説明を行った後、実際の駆除現場を見ていただきました。説明後は船に戻って川を下り、帰りの船の上では「楽しかった」との声を聞くことができました。
今回、初めての森の塾開催で至らない部分はありましたが、目的については達成できたように思います。
サキシマスオウノキについて説明 |
大富展望台までの道中 |
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令和6(2024)年6月27日・28日
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令和6年度ヒナイ川・西田川の利用状況調査(令和6年6月分)報告
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6月27日(木曜日)にヒナイ川、28日(金曜日)に西田川の利用状況調査を実施しました。
27日の天気は晴れ。
気温は約33℃と酷暑の中の調査で体力をかなり消耗しました。
西表島は梅雨明けし、サガリバナの季節を迎えました。道中には散った花が大量に散らばっており、甘い香りが漂っていました。
この日は調査開始時間と満潮がちょうど重なったため、調査地点付近の通路は水に浸かって大きな水たまりとなっており、カヌー係留地点もかなり水位が上がっていました。
係留されているカヌーの数が比較的少なく、水位も高かったためか、滝壺へ向かう前に水遊びをする観光客の姿が見られました。
28日も晴れ、この日の気温は約31℃でした。
昨年度の同月の調査ではツアー客の姿がたまたま見られませんでしたが、今回は比較的多くのツアー客が訪れており、水遊びを楽しむ姿や滝の前で写真撮影をする姿が見られました。
調査の結果は、ヒナイ川はカヌーツアー11組の57名(ガイド含む)で、西田川はカヌーツアー3組の15名(ガイド含む)でした。
昨年度と比較してヒナイ川はツアー数・観光客数ともに減、西田川はツアー数・観光客数ともに増となりました。
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令和6(2024)年6月27日
タイトル
イリオモテヤマネコをロードキルから守る
~県道沿いの草刈り作業に参加~
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イリオモテヤマネコのロードキル対策として、環境省西表自然保護官事務所主催の県道沿い草刈り作業が、令和6年6月27日(木曜日)に実施され、西表自然保護官事務所7名、ボランティア5名、沖縄森林管理署1名及び当センター2名の計15名が参加しました。
今回の作業は、西表島船浦のナダラ橋からクーラ橋に向けての作業となり、各人が刈払い機や熊手、スコップなどを使い、道路と歩道の間に繁茂した草の刈払いや草刈り機で刈った草の片付け、また、道路沿線から延びる枝の剪定や枯れ葉などの除去を行いました。
最近の目撃情報としては、県道付近や田畑などでイリオモテヤマネコの親子が多く目撃されて、その内2割が昼間に目撃されているとのことでした。
現在、イリオモテヤマネコの車両に伴う事故は1年以上発生していませんが、これからも昼夜問わず車両を運転するときは法定速度を守りイリオモテヤマネコに優しい運転を心がけたいと思います。
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令和6(2024)年6月26日
タイトル
外来種対策モクマオウの巻き枯らし駆除
【経過報告 約1年経過】
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モクマオウ(外来種)の巻き枯らし駆除については、令和5年度6月29日付けのトピックスでお知らせしていましたが、駆除作業実施から約1年が経過しましたので、その経過を報告します。
浦内川河口のマングローブ林内に侵入していたモクマオウについては、平成27年度から巻き枯らし駆除を開始し、侵入本数27本から令和元年度には5本、令和5年度には残り3本まで減少させることができていました。
令和5年6月に残り3本の巻き枯らし駆除を実施しましたが、令和5年11月に駆除経過を確認した際に、皮を剥いだ箇所に樹皮を再生させていた1本が確認されたため改めて駆除を行い経過を観察してきましたが、今回、浦内橋付近で実施してきたモクマオウの駆除木の全ての枯死を確認することができました。
モクマオウは耐乾、耐潮性が強く、土壌栄養分が貧弱な土地でも生育できるため油断はできませんが、これからも再生状況等の経過観察を続けながらマングローブ林内での外来種駆除に取り組んでいきたいと思います。
枯死を確認 |
立ち枯れしたモクマオウ |
日付
令和6(2024)年6月25日
タイトル
令和6年度第1回竹富町西表島エコツーリズム推進協議会に出席
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令和6年6月25日(火曜日)令和6年度第1回竹富町西表島エコツーリズム推進協議会が竹富町離島振興総合センターを主会場にオンラインも併用し開催され、当センター、沖縄森林管理署、環境省、沖縄県、竹富町などの行政機関、地元住民代表、エコツーリズム関係者や観光関係団体、琉球大学等の有識者・専門家ら28名が参加しました。
当日の会議では、令和5年度事業報告、令和6年度事業計画や推進協議会の運営体制の見直し方針について、事務局から説明があり項目ごとに議論が行われました。
令和6年度事業計画の、【西表島登録引率ガイドの要請に関する事業】について、特定観光資源への立入りは年2回行う講習及び試験において合格が要件となることから、テキストや試験問題のブラッシュアップをしていくことや、【自然体験活動促進計画策定に関する事業】では、野営を伴うバックカントリーツアーに関する取り組みについて、「地元の意見をしっかり聞いてほしい」「事業の進め方については慎重に」など各委員より様々な意見が出され、これまでの協議会でも意見が出され検討されている事案等と併せて、引き続きエリアWGや地元住民の意見を聞きながら今後も議論していくこととなります。
活発な議論が行われた竹富町西表島エコツーリズム推進協議会
日付
令和6(2024)年6月21日
タイトル
西表島与那田川でマングローブ林モニタリング調査を実施
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西表島与那田川にて、マングローブ林モニタリング調査を令和6年6月21日(金曜日)、センター職員3名で行いました。
本調査は平成27年度から始まった調査で、3年ごとに調査を行っており、今年で4回目の調査となります。
当日は梅雨が明けたことも影響し、晴天の空が広がり、立っているだけで汗をかくほどじりじりとした日差しが降り注ぐ中での調査でしたが、マングローブ林の木陰に覆われ、無事に調査を終えることができました。
今回の調査では、稚樹調査、光環境調査、地盤高調査を実施しました。光環境と地盤高調査については前回とあまり差異が見られなかったものの、稚樹調査では稚樹本数が大きく減少するという結果となりました。理由としては日差しが下部まで届かず、稚樹が育ちづらい環境が形成されていることが考えられます。
このように、調査箇所によってはマングローブ林の形成には環境により様々な違いが生まれます。各モニタリング箇所と比べながら、今後も継続した調査を進めていきます。
林内の状況 |
地盤高調査 |
日付
令和6(2024)年6月19日
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森の巨人たちを調査
~「ウタラ川のオヒルギ」モニタリング調査を実施~
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平成12年(2000年)に「森の巨人たち百選」に選定された、西表島の国有林内に生育する推定樹齢350年とも言われる「ウタラ川のオヒルギ」のモニタリング調査を6月19日(水曜日)に実施しました。
当日は日差しが照りつける暑い中、当センター職員3名でカヤックを使用して調査地に向かいました。浦内川を上流に進んでいくと南風の強風(進行方向と逆風)が吹きなかなか前に進まない状況でしたが、ウタラ川の支流に入ると風も止み、慣れないカヤックに右往左往しながらようやく調査地に到着しました。
到着後、早速今回の調査項目である樹勢や樹高、胸高直径、光環境、林床植生や着生植物の変化などの計測を実施しました。
樹高・胸高直径については前回調査とほぼ変化は見られず、根回りは前回同様オキナワアナジャコのシャコ塚があるため計測が出来ない状況でした。光り環境(開空度)について、当日の天気は晴れていましたが、周辺にあるオヒルギ等の枝葉も影響し若干数値が低くなり、また、オヒルギ周辺の林床植生数についてはオヒルギの稚樹や若生木が見られ、サカキカズラは前年度に比べ減少したため、全体では昨年度より増加する結果となりました。
5月29日のトピックスでお伝えしました仲間川のサキシマスオウノキと同様に、今後、調査結果を取りまとめ調査報告書を作成し、「西表島巨樹・巨木保全協議会」に報告することにしています。
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令和6(2024)年6月17日
タイトル
船浦ニッパヤシモニタリング調査を実施
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令和6年度6月期の船浦ニッパヤシモニタリング調査を6月17日(月曜日)~6月18日(火曜日)にかけて実施しました。
船浦ニッパヤシ希少個体群保護林は、西表島船浦地区にありニッパヤシ自生地の北限として、昭和47(1972)年に国指定の天然記念物に指定され、当センターでは平成17(2005)年からモニタリング調査を開始し、毎年2回(6月期、11月期)の調査を実施しています。
初日に、ニッパヤシの葉数や葉の状態、地盤高の変化、光環境の観測などを行い、翌日、ニッパヤシの葉数や葉の状態、定点地点の写真撮影やドローンによる空撮などを行いました。今回の調査では2名が初調査となりマングローブ林内の滑りやすい悪条件のなか、川沿い部の調査では水深が深い箇所もあり慌てる場面もありましたが、無事に調査を完了することができました。
昨年12月にニッパヤシを被圧していたオヒルギ等を除伐し光環境が改善したことで、ニッパヤシが良好に生育しているように見られ、これまで継続してきたモニタリング調査の重要性を改めて感じ取ることができました。
川沿い部に生育するニッパヤシ |
ニッパヤシの花芽 |
日付
令和6(2024)年6月13日
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「多様な活動の森における森林づくり活動」
~日本製紙(株)と沖縄森林管理署とのWEB会議を実施~
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6月13日(木曜日)、沖縄森林管理署と日本製紙株式会社が締結している「多様な活動の森における森林づくり活動に関する協定」の活動内容等について、沖縄森林管理署3名、日本製紙株式会社3名、当センター4名が参加しweb会議を実施しました。
冒頭、日本製紙株式会社から5月に白浜歩道で実施した外来植物調査で、昨年度の現地調査では確認されなかったアメリカハマグルマが1株確認されたことが報告され、その後、今後の活動内容について意見交換が行われました。
意見交換では新たな活動内容(案)として、沖縄森林管理署からイリオモテヤマネコの痕跡調査や外来植物の侵入状況調査を実施することが提案され、日本製紙株式会社から現地での調査方法や実施エリア、沖縄署が発注している希少野生生物保護管理事業との連携などについて質問があり、活動実施に向けたイメージを膨らませることができたようでした。
例年、11月~12月頃に合同での現地調査を実施しており、今年度においても実施に向けた事前打ち合わせを9月頃に実施することを確認しweb会議を終了しました。
Web会議の様子(1) |
Web会議の様子(2) |
日付
令和6(2024)年6月12日
タイトル
西表島大富歩道沿線の枝払い作業を実施
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6月11日(火曜日)から6月12日(水曜日)にかけて西表島大富歩道沿線の枝払い作業を実施しました。
今回の整備では、大富歩道沿線に侵入している外来種であるギンネムの抜き取り作業を請負で実施するにあたり、重機で抜き取ったギンネムを処理場まで運搬する為、車両に支障となる枝などを高枝切りなどを使用し枝払いをするとともに、歩道側に伸びてきたクロツグなどの処理も併せて行いました。初日はセンター職員4名で実施しましたが、翌日は沖縄森林管理署からの加勢もあり予定した区間の作業を無事に完了することができました。
西表島は梅雨の最中の曇り空で多少風も吹いていましたが、両日とも気温30度を超える蒸し暑い作業条件となり、水分と塩分を補給しながらの作業となりました。来週ごろには梅雨明けの声も聞かれそうですが、これからもセンター職員一丸となって外来種駆除対策など森林保全管理業務に取り組んでいきたいと思います。
沿線の枝葉を剪定中 |
作業終了後 |
日付
令和6(2024)年6月11日
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外来種対策ギンネム駆除の防草シートを設置!
R5年度実施、経過観察【343日目】
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外来植物であるギンネム駆除箇所の経過観察を6月11日(火曜日)実施しました。
今年度、新たに88本(箇所)防草シートを設置した結果も併せて報告します。
〇R5実施箇所【343日目】
防草シート設置本数:130本(箇所)
萌芽発生箇所(総数):19箇所
令和5年度に設置した箇所で新たな萌芽が2箇所確認され萌芽発生総数は19カ所となり、稚樹発生観察プロットでは稚樹の発生は確認されませんでした。また、今年度設置した箇所からの萌芽は確認されませんでした。
令和5年度の防草シート設置から約1年近くが経過しますが、これまでの萌芽発生率は15%となっています。
ギンネムは繁殖力が旺盛で少しでも光が差し込む隙間があれば、そこから萌芽が出てきてしまいます。防草シートを活用して根株を完全に枯死させるには数年必要と思われますが、今後とも防草シート設置と稚樹の引き抜きを行いギンネムの侵入エリアを減少できるよう、当センター職員一同取り組んでいきたいと考えています。
萌芽発生を確認する職員 |
隙間から発生した萌芽 |
日付
令和6(2024)年6月9日
タイトル
「石垣島船越屋(フナクヤ)ハーリー」に参加
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ユッカヌヒー(旧暦5月4日)にあたる6月9日(日曜日)に「令和6年度海神祭」が開催され、西表森林生態系保全センター職員4名、環境省石垣自然保護官事務所6名、計10名の合同チーム【チーム名:カンムリワシ】で団体ハーリーの部に参加しました。
海神祭とは、漁業者が豊かな海の恵みに感謝を捧げると共に、安全操業と豊漁を海神に祈願する海の一大祭典で、石垣市では石垣漁港、白保漁港、船越漁港の3箇所で開催され、当チームは船越の海神祭に参加しました。
林野庁と環境省、職場は違いますが、それぞれの思いを胸に一致団結し、皆で「えーい!」と声を掛けあい、一心不乱にエークーを漕ぎ、無事にゴールすることができました。
その後、満足感に満たされながらの観戦していたところ、船越漁港に石垣市長が訪問され、急遽当チームと市長による市長チームを結成し、2度目のハーリーに参加することとなりました。市長の熱意と掛け声に引っ張られ、なんとかゴールに辿り着き、市長と共に健闘を称えあうことができました。
最後に5人参加のハーリーにも出場し、当センターの過去を振り返っても1日に3回漕いだという記録はなく、くたくたになりながらも、環境省と市長、地域住民の方々と親睦を深めることができ、非常に貴重な経験を得ることができました。
気力を振り絞ってゴール! |
中央に市長を加えた精鋭たち |
日付
令和6(2024)年6月4日~6日
タイトル
西表島3河川でマングローブ林モニタリング調査を実施
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西表島には、日本最大の面積を有するマングローブ林が生育し、河岸の安定維持や生物多様性の維持等の機能のほか、近年は環境学習の場、レクリエーションやエコツーリズム等の観光資源としても重要視される等、マングローブ林は多くの役割を果たしています。
当センターは、このようなマングローブ林の保全・保護活動に資することを目的に、マングローブ林の生育状況や生育環境が、どのように変化するのかを継続的に調査を行い、これからの隆替を知る手がかりとしてのデータを確保することとしています。
今回は、3日間にわたり、前良川、後良川、浦内川の3箇所でモニタリング調査を行いました。
それぞれに調査プロットを設置しており、プロット内の本数と胸高直径、樹高を測定する生育状況調査、稚樹の発生した本数を調査する稚樹発生調査、潮の満ち引き等の影響による地盤の変化を測定する地盤高調査、光の侵入度を調べる開空度調査の計4つの調査を実施、各河川の実態や環境の変化を前回調査と比較しながら、無事に調査を終えることができました。
また、本年度は上記3箇所のほかに与那田川と浦内川の1プロット、計2箇所を調査予定です。
現況を詳しく観察し、確実な調査を進めていきます。
樹高測定状況
今回発生した稚樹 |
地盤高調査 |
日付
令和6(2024)年5月29~30日
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森の巨人たち百選に選ばれている仲間川のサキシマスオウノキ調査を実施
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令和6年5月29日、30日の2日間にかけて、仲間川上流に佇むサキシマスオウノキの調査を当センター職員4名で実施しました。
本調査は「森の巨人たち百選」に選ばれているサキシマスオウノキの生育確認を主とした調査で、現況の変化や、異変等がないかなどのモニタリング調査も兼ねており、調査開始から今年で19年目となる重要性の高い調査でもあります。
調査当日は台風1号の発生もあり天候不良が予測されましたが、雨が降ることもなく、巨樹の大きな木陰の中、快適な環境で調査を行うことができました。
調査内容については、樹高や板根測定を行う生育調査、光環境の変化を調べる開空度調査、枝張りの変化を調べる樹冠調査、林床植生を調べる林床および着床植物生育調査の4つを実施、また昨年度調査のデータと見比べながら、現況との変化について、入念に確認を行いました。
また、昨年度と大きく違う変化として、巨樹に巻き付いていたアコウの木の除去作業が【西表島巨樹・巨木協議会】により、令和6年2月に実施されました。
アコウは別名「絞め殺しの木」と言われており、樹木にアコウの根が巻き付き、そのまま枯らしてしまうといった恐ろしい特徴を持っている木で、除去作業が行われた後の巨樹の変化も予想されます。
仲間川のサキシマスオウノキも推定樹齢400年と老齢であることから、樹木の樹勢や生育環境等を今後も注視し、確実な調査を進めていくこととしています。
梯子で登って測定
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日付
令和6(2024)年5月26日
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南風見田海岸のビーチクリーンアップ活動に参加
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八重山地区の海洋環境保全推進活動を行う団体「八重山環境ネットワーク西表エコプロジェクト」の主催で南風見田海岸のビーチクリーン活動が5月26日(日曜日)14時から開催され、当センターから職員が2名参加しました。
当日は雲が多く、直射日光もなかったため、海岸の清掃活動に適した条件下で、総勢9名でビーチクリーン活動を実施しました。
参加者は約2時間、汗まみれになりながら漂流ゴミを一生懸命に拾い収集箇所まで運びました。
その後、回収したゴミの分別を実施。集めたゴミは、発泡スチロール、漁具・ロープ、ブイ及びペットボトルなど多岐にわたり、作業の成果を実感することができました。
回収したゴミの内、ペットボトルがどこから流れてきているのか調査を行った結果、外国から浮遊してきたものが多く、9カ国から合計で100本以上確認されました。
今回は、少人数でのビーチクリーン活動となりましたが、収集したごみの量は非常に多く、活動を始める前と後を見比べると、非常に大きな成果が得られたと感じました。今後においても当センターでは海岸のゴミが少しでもなくなるように、ビーチクリーン活動に積極的に参加したいと考えています。
集めたゴミを分別! |
総勢9名で頑張りました! |
日付
令和6(2024)年5月16日
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イリオモテヤマネコ10カ年保全計画連絡会議
~イリオモテヤマネコ10カ年保全計画連絡会議に出席~
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5月16日(木曜日)、「イリオモテヤマネコ10カ年保全計画連絡会議」が西表野生生物保護センターを主会場にオンラインも併用し開催され、当センター職員2名が出席しました。
今回は各保全目標における令和5年度に対する評価、及び令和6年度の活動計画について、各機関における取り組みを共有しました。
イリオモテヤマネコ10カ年保全計画は令和4年度から令和13年度までの10年間において、「イリオモテヤマネコ保護増殖事業計画」に基づき、関係機関が連携し、生息状況の把握と監視に努めつつ、島内の生息地において生息に必要な環境条件の維持・改善及び生息を圧迫する要因の軽減・除去等を図るなど進めており、さらにヤマネコの保全を推進するため、10年間で優先的に取り組むべき課題と対策等を具体化し、各機関が一層連携を強化し取り組みを行うことが重要であるとの位置づけから策定されたものです。
保全目標は5項目ありますが、「現時点においては定住固体の変化はなく安定している」、「令和5年度の事故件数は0件である」、「ノヤギについて早急な体制整備が必要」、など、保全目標に対しての評価が報告され、今後に向けた対策を各機関が共有し、目標に向けた取り組みを継続することとしています。
イリオモテヤマネコ10カ年保全計画連絡会議の様子
日付
令和6(2024)年5月14日
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外来種対策ギンネム駆除の防草シートを設置
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4月24日(水曜日)から5月14日(火曜日)の間、延べ2日間にかけて、外来植物であるギンネムを駆除するため防草シートを用いた駆除作業を実施しました。
ギンネムは「世界の侵略的外来種ワースト100」に掲載されるなど生物多様性に深刻な影響を与える植物で、当センターでは令和5年度から西表島東部の大富歩道沿線において、防草シートを用いたギンネム駆除を実施しています。
今回は、令和6年2月に伐採したギンネムの伐根を駆除することとし、防草シートを設置する前に伐根周辺の整備を行いましたが、ギンネム伐採後、約3カ月が経過したばかりですが伐根からは数本もの萌芽が発生し、1m以上にも生長しているものもありました。
昨年度は、防草シートを130箇所設置しましたが、今回は86箇所設置し、数は少なくなりましたが、昨年設置した箇所と併せて経過観察を継続して実施したいと考えています。
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日付
令和6(2024)年5月14日
タイトル
外来種対策ギンネム駆除の防草シートを設置!
その後、経過観察【315日目】
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外来植物であるギンネム駆除箇所の経過観察を5月14日(火曜日)実施しました。
防草シート設置後、約10ヶ月が経過した結果を報告します。
〇経過観察【315日目】
防草シート設置本数:130本(箇所)
萌芽発生箇所(総数): 17箇所
約10ヵ月経過観察を継続していますが今回の経過観察で、新たな萌芽がこれまでで最高となる4箇所を確認し、萌芽発生総数は17カ所となりました。
西表島は5月に入り真夏日になるなど晴天の日が続きましたが、前半は雨量の多い日があるなど、植物の生育には条件が良かったのかもしれません。防草シートの下には萌芽した新芽が隠れていると思われますが、防草シート内に日光が届かないように周囲を遮断し萌芽発生を防ぎたいと思います。
12月1日に設置した防草シート周辺の稚樹の発生観察プロットでは、1箇所で3本、稚樹の発生を確認し、駆除を実施しました。
隙間から発生した萌芽 |
周囲の石も活躍(利用) |
日付
令和6(2024)年5月10日
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令和6年度ヒナイ川の利用状況調査(令和6年5月分)報告
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5月10日(金曜日)ヒナイ川の利用状況調査を実施しました。
当日の天気は晴れ。
気温が30℃を超えるのではないかと危惧しましたが、実際には26℃前後と意外に上がりませんでした。
天気も良くカヌー日和であったことから、上流側のカヌー乗り場には多くのカヌーが係留されていました。
調査の結果は、カヌーツアー14組の65名(ガイド18名含む)でした。
今回の調査では外国人観光客の姿が目立ち、その数は11名と観光客の約4分の1を占めていました。
昨年度1年間の外国人観光客の総数は21名で、5月時点ですでに昨年度の半数以上が訪れたことになります。今回がたまたま多かっただけなのか、これから更に増えていくのか、今後の動向を注視したいと思います。
なお、5月期は昨年度同月と比較してツアー数は減、利用者数は増となりました。
上流側のカヌー乗り場の様子 |
カヌーを楽しむ観光客 |
日付
令和6(2024)年4月30日
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八重山の陸と海の植物50パンフレット作成に協力
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4月30日(火曜日)に、展示会 海・山・里と水の循環<学校の稲作体験学習>(令和6年11月開催予定)で、「八重山の陸と海の植物50」のパンフレット作成を計画されている神戸女子大学李春子先生他1名が事前相談に来所されました。
当センターでは、これまで李先生が出版された八重山の自然に関する本を作成される際に、西表島の植物誌の写真を提供するなど以前より親交があり、今回、パンフレット作成の協力をいただきたいとの依頼がありました。
パンフレットは、先人から受け継がれてきた陸と海の動植物に関する伝統知識と資源を学び、貴重な自然環境を次世代に繋ぐ試みであることをコンセプトに、「子供たちだけでなく親子で楽しめるもの」を作成したいとのことでした。パンフレットには、(1)八重山固有・重要植物、(2)祭祀・文化的な関わり、(3)薬用・有用植物、(4)暮らし・モノ作り、(5)防災林・景観のマングローブ林を盛り込むこととしており、当センターからは植物誌の情報や写真を提供することとしています。
当センターにおいても、令和6年3月に「西表島での自然環境教育カリキュラム」を改訂したところであり、李先生が取り組まれている活動も参考にしながら、西表島の小中学校への活動支援に向け、センター職員一同取り組んでいきたいと思います。
打ち合わせの様子 |
展示予定の稲作体験絵日記 |
日付
令和6(2024)年4月25日
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10年に1度の調査に向けて
~星立ヤエヤマヤシ調査箇所の事前確認を実施~
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4月25日(木曜日)に、星立天然保護区域内に自生するヤエヤマヤシ調査箇所の事前確認を実施しました。
西表島北西部の星立天然保護区域に自生するヤエヤマヤシは国指定の天然記念物に指定され、西表島と石垣島に生育する1属1種の固有種で環境省の準絶滅危惧種に指定されています。
西表島内には、西表島東部のウブンドルと西表島北西部の星立天然保護区域内の2箇所で、ヤエヤマヤシの自生が確認されており、当センターでは10年間隔で現況調査を実施しています。
今年度は星立天然保護区域のヤエヤマヤシ調査から10年経過していることから、本調査前の事前確認として、自生区域の把握、調査方法、生長プロット設定の要否、今後の調査間隔等について現地で検討を行いました。現地では樹高が10m以上伸びている個体も見られ下層には幼木が確認されるなど、林内が良好な状態で循環できているように感じられました。
星立天然保護区域のヤエヤマヤシの現況調査は、関係機関等への手続き等を行い秋以降に実施することしていますが、今後とも西表島に生育する希少植物等の保全保護に向け、センター職員一同取り組んでいきたいと思います。
林内の様子 |
ヤエヤマヤシの幼木 |
日付
令和6(2024)年4月18日
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ギンネム(外来種)駆除対策の毎木調査を実施
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4月18日(木曜日)に外来植物であるギンネムを抜き取り駆除するための毎木調査を行いました。
ギンネムは繫殖力が旺盛な南アフリカ原産の小高木で、「世界の侵略的外来種ワースト100」に掲載されるなど生物多様性に深刻な影響を与える植物で、伐採しても直ぐに萌芽する厄介ものです。
今回の調査は、ギンネム(外来種)抜き取り作業の事業発注に必要な「総本数の調査」と、「搬出数量を算出するための毎木調査」を実施しました。総本数の調査では、駆除するギンネム1本毎にテープを巻き、搬出数量算出の毎木調査では、径級は電子ノギスで、樹高は測竿を用いて計測し大富歩道終点から四阿までの約1,200mの区間を調査しました。
西表島では、前日まで30℃超の真夏日となるなど夏本番の陽気となっていましたが、調査当日は、朝から土砂降りとなるなど大気の状態が不安定な一日となりました。朝から雨が降ったことが影響してか気温も下がり、どんよりとした曇り空でしたが調査には快適な一日となりました。
今後、西表島では真夏日となる日が多くなると思われますが、大富歩道沿線からギンネムが見られなくなるよう、センター職員一同ギンネム駆除に取り組んでいきたいと思います。
樹高を計測中 |
四阿付近に生育しているギンネム |
日付
令和6(2024)年4月18日
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外来種対策ギンネム駆除の防草シートを設置!
その後、経過観察【289日目】
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外来植物であるギンネム駆除箇所の経過観察を4月18日(木曜日)実施しました。
防草シート設置後、約9ヶ月が経過した結果を報告します。
〇経過観察【289日目】
防草シート設置本数:130本(箇所)
萌芽発生箇所(総数): 13箇所
今回の経過観察では、新たな萌芽が2箇所確認され、萌芽発生総数は13カ所となりました。
萌芽が確認された箇所は、防草シートの隙間からの発生でした。
防草シートを130箇所設置していますが、日陰に設置した箇所では下層植生の発生も疎らとなっていますが、ギンネムの稚樹も確認されずギンネムの駆除(拡大防止)が順調に進んでいると思われます。
また、12月1日に設置した防草シート周辺の稚樹の発生観察プロットでは、2箇所で4本稚樹の発生が確認され駆除を実施しました。
隙間から発生した萌芽 |
日陰箇所の植生 |
日付
令和6(2024)年4月15日・16日
タイトル
令和6年度ヒナイ川・西田川の利用状況調査(令和6年4月分)報告
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当センターでは、平成17年8月からヒナイ川及び西田川を利用するカヤックツアー等の利用実態について調査(通称:入込調査)を実施しています。
調査回数については調査開始当初から変遷を経て、現在、ヒナイ川は毎月ピナイサーラの滝へ通じるカヤック係留地において、西田川は2ヶ月に1回サンガラの滝において、利用するガイド等への聞き取り調査を行っています。
この入り込み調査も今年度で19年目に突入します。4月15日(月曜日)にヒナイ川、16日(火曜日)に西田川の利用状況調査を実施しました。
15日の天気は曇、気温は30℃近くまで上昇しました。暑い中での調査は久々で、道中の移動で体力をかなり消耗しました。
今回は今年度最初の調査ということもあり、ピナイサーラの滝まで足を伸ばしました。ピナイサーラの滝は沖縄県で最大の滝で落差は54m、水量も多く迫力満点です。滝壺までの道中は少し険しいですが、一度見ておいて損はありません。
16日の天気は晴れ。
この日も気温は30℃近くまで上昇しましたが、調査地点であるサンガラの滝周辺は風もあり涼しく感じられました。
前回・前々回の調査では観光客が0でしたが、今回は夏日であったためか比較的多くの観光客が訪れており、水遊びを楽しむ姿や滝の前で写真撮影をする姿が見られました。
調査の結果は、ヒナイ川はカヌーツアー9組の38名(ガイド含む)で、西田川はカヌーツアー3組の16名(ガイド含む)でした。
昨年度と比較してヒナイ川はツアー数・観光客数ともに減、西田川はツアー数・観光客数ともに増となりました。
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お問合せ先
西表森林生態系保全センター
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