国有林について
国有林とは
世界有数の森林国といわれている日本、その国土面積の約7割は森林です。そして、
森林の約3割にあたる759万ヘクタールが、国が所有する森林・原野である「国有林野」です。
国有林は全国各地に広がり、その多くは奥地の急峻な山地や水源地域にあって、
・良質な水の供給 ・土砂災害の防止、軽減
・地球温暖化の防止 ・生物多様性の保全 など
私たちが生活していくうえで大変重要な働きをしています。
また、保安林の約5割、国立公園の約6割が「国有林」です。
つまり、原生的な天然林が広く存在し、野生動植物の生息地や生育地として重要な
森林も多く含まれているということです。
さらに、私たちが使う国産材の約3割も「国有林」で生産されています。
ほかにも「国有林」は、レクリエーションや教育の場となったり、二酸化炭素の
吸収・貯蔵や騒音防止などの生活環境保全に役立ったりするなど、多くの機能を
持っています。
このようにさまざまな恩恵を与えてくれる「国有林」は、私たちの生活に欠かす
ことのできない国民共有の大切な財産なのです。
国有林について、もっと詳しくはコチラ!(国有林HPへ)
国有林の管理経営の方針
「開かれた国有林」をめざして "生産機能重視"から"公益的機能重視"へ
平成25年12月に定められた「国有林野の管理経営に関する基本計画」に基づき、国民共通の財産である国有林野の管理経営については、民有林に係る施策との一体的な推進を図りつつ、次のような取組を計画的に推進することとしています。
1.公益重視の管理経営の一層の推進
・重視すべき機能に応じ、国有林を5タイプに区分し、公益林として管理経営
・森林吸収量の確保のため、間伐の実施に加え、主伐後の効率的な再造林等に積極的に取り組むなど、地球温暖化
防止へ貢献
・関係行政機関等と連携しつつ、原生的な森林生態系の保全・管理や野生鳥獣の個体数調整等に取り組むなど、生物
多様性保全へ貢献
2.森林・林業再生に向けた貢献
・民有林と連携した施業、林業の低コスト化に向けた技術開発等により民有林の経営支援に取り組むなど、我が国の
森林・林業再生へ貢献
・林産物の供給等を通じて、地域の川上・川中・川下の関係者との連携を強化し、国産材の安定的・効率的な供給体
制の構築へ貢献
3.「国民の森林(もり)」としての管理経営・地域振興への寄与等
・国民の財産である国有林野をより開かれた「国民の森林(もり)」として管理経営
・海岸防災林の再生や国有林野の活用、復興用材の供給、国有林野の除染等による東日本大震災からの復旧・復興へ
積極的に貢献