国有林とは
「国有林」とは、国が所有する森林・原野のことで、国民共通の財産です。日本は世界有数の森林国で森林面積は国土面積の約7割を占めます。そのうち約3割が「国有林」となっています。
「国有林」は全国各地に広がり、その多くは地形の急峻な奥地の山々や河川の源流などに分布しています。そのため「国有林」の多くは水源を守り、土砂崩れなどの災害を防ぐといった公益的な役割を果たしています。
また、保安林の約5割、国立公園の約6割が「国有林」です。 つまり、民有林に比べても原生的な天然林が広く存在し、野生動植物の生息地や生育地として重要な森林も多く含まれているということです。さらに、私たちが使う国産材の約3割も「国有林」で生産されています。
ほかにも「国有林」は、レクリエーションや教育の場となったり、二酸化炭素の吸収・貯蔵や騒音防止などの生活環境保全に役立ったりするなど、多くの機能を持っています。
このようにさまざまな恩恵を与えてくれる「国有林」は、私たちの生活に欠かすことのできない大切な財産なのです。