技術開発進行中!
森林技術・支援センターでは、森林の公益的機能を重視した国有林野の管理経営及び林業の成長産業化へ貢献するために、北海道の地域特性を踏まえた技術開発目標に基づき、様々な技術開発課題に取り組んでいます。
現在、継続中の課題は以下のとおりです。
23.低コストを目指したトドマツ等の低密度管理の検証及び技術の確立(開発期間:H28~R17)
共同開発:森林総合研究所北海道支所
道内のトドマツ等人工林の多くは、今後10年程度で主伐期を迎え、それに伴う更新については、効率的で低コスト・省力化の取り組みが求められています。一方、新しい取り組みは民有林ではリスクが懸念され、国有林が率先して行っていくことが期待されています。
低コスト造林の1つの手法である低密度植栽では、植栽の段階から目標とする林分の仕立本数に、より近い本数とすることで、低コスト・省力化の効果が得られることに着目し、低密度植栽の実践により植栽木(トドマツ等)の密度管理や下刈等の施業のあり方についての知見を蓄え、中・長期的な施業の体系化につなげていくことが重要なことから、低密度管理技術の検証及び技術の確立に向け取り組むこととしました。
技術開発全体計画(PDF : 52KB)
25.天然更新による広葉樹資源の持続的育成手法の確立(開発期間:H30~R14)
共同開発:森林総合研究所北海道支所
人工林資源の充実により主伐再造林は喫緊の課題であり、当面は針葉樹主体の供給となることが見込まれています。
一方、現在の広葉樹材の供給は外材が大半であるものの、北海道森林管理局では針葉樹人工林内に点在する広葉樹資源の有効活用に取り組んでいるところであり、これを含めた国内資源は充実している状況にあります。
広葉樹資源を持続的に育成していくためには後継樹の確保が不可欠ですが、ササが密生している場合後継樹の更新が期待できないことから、多様な樹種、多様な階層構造に誘導するため、2つの更新補助作業を行い天然更新技術の確立に向けて取り組むこととしました。
技術開発全体計画(PDF : 58KB)
詳細資料 令和2年度技術開発委員会(PDF : 1,624KB)
26.天然更新カンバ類の効果的保育手法の確立(開発期間:R1~R20)
共同開発:森林総合研究所北海道支所
北海道国有林における人工林の約6割を占めるトドマツについては、主伐対象となる齢級に達しつつありますが、主伐後の再造林については、森林の有する公益的機能の発揮の観点から、自然状況に応じ、天然力を活用した施業を主体とした育成複層林へ誘導・維持することが求められており、地がき処理によるカンバ類を主体とした天然更新は有効な手法と考えられます。
一方、地がき処理を行うことによって発生したカンバ類については、大型草本等による被圧を受け、その後の生育が芳しくないものも見受けられるとともに、台風等による風倒被害の跡地においても、天然更新により発生したカンバ類が一斉林の様相を示しているものの、そのまま放置すれば林分としての衰退を待つだけの状況もあることから、天然更新により発生したカンバ類を適切に保育するための刈り払い・除伐作業の効果的・実用的な保育に係る技術開発に取り組むこととしました。
技術開発全体計画(PDF : 58KB)
経過観察中の課題
22.北海道における低コスト再造林を目指した天然更新活用型作業方法とその効果の検証(開発期間:H27~30)
<経過観察中>こちらをご覧ください。
共同開発:森林総合研究所北海道支所
14.天然林での樹種の多様化を図る更新方法の開発(開発期間:H18~25)
<経過観察中>こちらをご覧ください。
共同開発:森林総合研究所北海道支所
後継課題:25.天然更新による広葉樹資源の持続的育成手法の確立(開発期間:H30~R14)
お問合せ先
森林技術・支援センター
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