管内の概況
北信森林管理署管内(千曲川下流森林計画区)は、長野県北東部で千曲川の下流に位置し、流域面積は2,567百haで長野県全体の19%を占めています。国有林は、3市3町4村に所在し、国有林面積488百haと流域面積の19%を占めます。国有林の大部分が奥地に所在していることから、土砂の流出・崩壊の防備、水資源のかん養など重要な役割を担っています。中でも水源かん養保安林は国有林面積の82%と高く地域の重要な水源地となっています。さらに、志賀高原、戸隠高原やカヤの平等の優れた景勝地が多く、レクリエーション施設の整備が進んでいます。高速交通網の整備もあって、森林浴、スキー、登山や温泉を目的に、首都圏、中京圏などから多くの人々が訪れています。
森林の概況
管内の国有林面積(488百ha)は、千曲川下流森林計画区森林面積の27%を占めています。この内訳は、人工林91百ha、天然林350百ha、その他47百haとなっています。また、人工林を樹種別に見るとカラマツが55%、スギ44%、ヒノキ1%となっています。林齢構成については、10齢級から12齢級(46年生から60年生)が47%を占め、1齢級から5齢級(1年生から25年生)は3%少ない構成となっています。天然林は、ブナを主体とする広葉樹が大半を占めており、長野県下でも最もブナが多い流域となっています。
公益的機能の推進
北信森林管理署では、国土の保全や水資源のかん養、環境の保全などの公益的機能の維持増進を重視した管理経営を推進しています。このため、ひとつひとつの森林を重点的に発揮させる新たなタイプ「山地災害防止タイプ」、「自然維持タイプ」、「森林空間利用タイプ」、「水源涵養タイプ」の4機能区分に類型化した上で、適切な管理経営に努めています。