「令和7年度中央国有林材供給調整検討委員会」概要
更新日:令和8年2月18日
森林管理局の管轄区域を越えた緊急的な供給調整の必要性について、林業・木材産業関係者等から御知見や御意見をいただく検討会を開催。
1.日時及び場所
令和7年11月26日(水曜日)15時00分~17時00分
農林水産省 共用第6会議室
2.議題
1.木材需給動向について
2.国有林材の供給状況等について
3.令和7年度各森林管理局の国有林材供給調整検討委員会の検討結果について
3.議事概要
【委員会の検討結果】
森林管理局の管轄区域を越えた、緊急的な供給調整の必要性はない。他方、地域や品目によっては原木の不足感があり、木材価格の上昇傾向も見られるが、製材品需要の低迷により、木材需要の先行きに不透明感が増す中で、各地域において需給状況を注視しつつ、必要な対応を柔軟に措置することが求められる。
【主な意見】
(地域の需給状況)
〇北海道森林管理局管内では、トドマツについて、概ねの製材工場で一定程度の在庫を確保しているが、需要の先行きが不透明なことから増産には至らず、原木価格には大きな変動はない。カラマツについては、原木に不足感のある状況が継続しているが、製品価格の低迷もあり、供給量や価格に大幅な変動はない見込み。
〇東北森林管理局管内では、品目によっては原木の不足が発生しているが、製品需要は先行きが不透明であり、製品価格は概ね横ばいで推移。スギ材を利用する工場の相次ぐ新設等に加えて、夏の虫害を避けて秋以降に原木の在庫量を増やす動きがあるので今後注意が必要。
〇関東森林管理局管内では、地域によっては原木価格が強含みであり、製品価格に対して割高な価格となっている。一方、住宅メーカーは他の資材の値上がりもあり価格に敏感になっているため、製品価格の値上げは困難な状況となっている。
〇中部森林管理局管内では、構造材の製材メーカーは需要減の影響により、全体的に買い気配がかなり弱い状況となっている。また、合板・集成材メーカーは丸太在庫を豊富に持っており入荷調整出始めている。
〇近畿中国森林管理局管内では、住宅着工戸数の低迷に伴い、合板の需要が減少しているため、減産を実施しており、製品価格も低迷している。また、関西地域ではバイオマス発電用材が恒常的に不足している。
〇四国森林管理局管内では、国有林・民有林ともに素材生産の出材は順調に伸びている。製品の出荷量については9月頃から回復し始め、現在は通常通りの荷動きとなっているが、原木価格を製品価格に転嫁しにくい状況が続き、利益確保が厳しい状況となっている。
〇九州森林管理局管内では、原木の値動きは堅調であるものの、地域によっては素材生産量が年々減少傾向で推移し、生産現場も奥地化している。住宅着工戸数は低迷し、秋需もおきていない。
(全般的な意見)
〇素材供給について、製品需要の低迷による伐り控え、保育作業の人手確保、夏場の猛暑、マンパワー不足、生産コストの上昇等により供給量が減少し、地域によって原木に不足感がでている。賃金以外にも休暇取得や月給制等の労働環境を改善しないと、今後が起きた際に、弾力的な供給拡大ができなくなることが心配される。
〇製品価格に比べて原木価格が割高であるが、原木の不足感により採算割れでも買わざるを得ない状況がある。
〇用材需要が安定せず伐採量が低下することによりバイオマス材が不足し、高値が維持されている。
〇原木需給や住宅着工戸数動向に伴う需給、丸太生産の地域性を勘案した対応が必要。国有林でも着実に丸太生産を行い、木材産業に安定供給を続けることが必要である。
〇丸太輸入量は減少傾向が続いており、生産国の状況や為替相場を勘案すると反転するとは考えにくい。
〇広葉樹材について、輸入が不安定であることから、国産材への代替が進んでいるが、供給が常に不足していることから、高値の落札が続いている。
〇円安等により輸入材製品がコスト高となり、在庫量も高止まりしている状況。構造材等においては価格的競争力のある国産材への移行が進んでいる。一方で、横架材については今後工夫が必要と考えられる。
〇は、現段階では為替相場の影響の方が強く生じ、関税引上げの影響は明示的に表れていないが、継続して注視していくことが必要である。
〇地域密着型の工場、プレカット工場等は住宅着工数の減少をダイレクトに受けているため厳しい経営状況となっている。
〇川下での在庫需要が少なく当用買いが多く、製品入荷も横ばいから弱気配となっている状況であり、今後、冬期間の不需要期に入ると仕事量が落ち込むため先行きがである。
〇住宅メーカーでは、他の資材の値上がりや住宅の坪単価が上昇する中で受注を確保する必要があるため、製品価格の値上げが非常に難しい状況である。
〇住宅価格の上昇により消費者の住宅購入意欲が低迷していることから、新築住宅着工戸数の低迷は継続する見込み。
〇中・大規模建築物の新設や店舗のリニューアル等の非住宅分野で内装を木質化するケースが増加しており、一定の需要が見込まれる状況である。
〇住宅市況は好転しないことが想定されるため、国内の大型工場の製品動向と原木の仕入れ状況を注視しながら、安定的な供給量を確保するための手段として輸出事業にも取り組んでいくことが必要である。
お問合せ先
国有林野部業務課
担当者:供給企画班
代表:03-3502-8111(内線6306)
ダイヤルイン:03-3593-1675




