このページの本文へ移動

林野庁

メニュー

株式会社山形銀行 受賞者レポート

森林×脱炭素チャレンジ2023
森林づくり部門

優秀賞

王冠 株式会社山形銀行 王冠
地域とともに成長発展するために 豊かな森林づくりへの貢献
 ゼロカーボンへの貢献

 株式会社山形銀行では、「地域とともに成長発展する」という経営理念のもと、地域社会の一員として企業の社会的責任を果たすべく、環境保全活動に継続的に取り組んでいます。カーボンニュートラルへの取組の第一歩として、2030年度までに同行のCO2排出量を2013年度比46%削減することを目標としており、環境負荷に配慮した新本店ビルの建設、再生可能エネルギーの活用に加え、CO2吸収量の拡大に向けた森林整備活動を行っています。これらの取組は、山形県が掲げる「ゼロカーボンやまがた2050」(2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする取組)の達成にも貢献しています。

 豊かな森の恵みをもたらすために

 山形県は、森林の保全や活用を通じて企業等と地域が絆を深め、地域活性化を図る「やまがた絆の森づくり」を推進しています。同行では、この取組に賛同し、2010年より13年間にわたり、山形県及び公益財団法人やまがた森林と緑の推進機構との間で「やまぎん蔵王国定公園の森」の協定を締結し、県内初となる資金提供型の森林整備事業に取り組んできました。森林整備費用の一部を提供することで、同機構が実施する蔵王国定公園内にあるスギの人工林の搬出間伐を促進するものであり、山形県からは環境貢献の成果としてCO2吸収量の認証を受けています。また、間伐材は主に県内の集成材工場等に運ばれ、約1割が建築用材として、残りがバイオマスとして県内で有効利用され、地産地消による地域資源の循環利用にも貢献しています。2022年度から始まった第3期協定では、規模を拡大し、9年間で計3,600tのCO2吸収量を確保する森林整備活動を計画しています。

搬出間伐を行ったスギ人工林

搬出間伐を行ったスギ人工林

 そのほか、県内全域に森林保全活動の環を広げるため、ATM相互利用サービスで業務提携している県内4つの信用金庫と連携し、2010年度より、各行庫が所在する新庄市・鶴岡市・山形市・米沢市の森林において毎年植栽や下刈り等の森づくり活動を行っています。
 これらの森林整備に係る取組を広く周知するために、同行ホームページやCSRレポート等によりPRしており、森林保全の重要性の啓発や行員の脱炭素に関する環境意識の醸成に繋がっています。

県内信用金庫と連携し取り組む活動(集合写真)

県内信用金庫と連携し取り組む活動(集合写真)

県内信用金庫と連携し取り組む活動(枝打ち作業)

県内信用金庫と連携し取り組む活動(枝打ち作業)

     持続可能な林業への支援

     同行は、山形県のリーディングバンクとして、森林整備を必要とする地方公共団体、公社向けの融資や、林業事業者向けの木質バイオマス発電事業等の地域の資源を活かしたプロジェクトに対する支援など、農山村の振興や課題解決に向けた金融サービスを通した活動を行っています。加えて、「環境・社会に配慮した投融資方針」を公表しており、環境にポジティブな影響を与える事業に対しては積極的に支援する一方、違法な森林伐採には投融資しない方針を掲げています。
     森林整備費用の支援や事業活動を通じて、森林の適正な管理を推進することで、林業や木材産業の持続性を高めながら、社会経済の向上等に寄与しています。

     審査員の講評

     山形県等と連携した森林整備事業への費用提供のみならず、金融機関としての強みを活かし、林業事業者などへの課題解決支援や投融資を実施し、側面からも県内の森林保全に貢献されており、県内企業への波及効果が出ていることも素晴らしいです。

    青木 亮輔(株式会社東京チェンソーズ 取締役代表)

    お問合せ先

    林野庁林政部企画課

    ダイヤルイン:03-3502-8036